先週「特撮博物館」に行ってきたことをお知らせしたわけですが、よく考えてみると、作品を鑑賞するためのソフトを持っていないことに、今さらながら気づいてしまったのです(工房が所有するのは、テレビ放映を録画したビデオと、『3』のセルビデオのみ)。
だから、買っちゃいました。平成ガメラシリーズのBlu-ray。Amazonで、衝動的にポチッと。
価格は、3作品収録で2500円(今はさらに安くなっているようです)。1作品あたりは「特撮博物館」の入場料より安いという……。
といっても、今回購入したのは北米版で、したがってパッケージなどの造りがちゃちい(らしい)のですが、中身は同じだから、まいっか、というところです。
まあ、「フィルムに写らないところまで作り込むことが大切」などというレビューを書いておきながら、「データは同じだからいいじゃん」というのは、「特撮魂」に反している気がしますが、今回のソフトはコレクションというより、あくまで観賞用ということで、どうかひとつご勘弁を。
というわけで、さっそく第1作目の『大怪獣空中決戦』から見始めました。
以前は「やはりパート2や3を観てからだと、1の特撮は見劣りする」という印象があったのですが、1は往年の怪獣映画のオマージュですから、むしろ「いかにもミニチュア」のように見えるのが正解なのです。
それどころか、実景すらもミニチュアに思えてきて(自衛隊の戦車など、オモチャにしか見えない)、映画全体として本編と特撮にまったく違和感がないのに、あらためて驚かされます。
平成ガメラシリーズのよいところは、特撮だけがよいわけではないことで、これがきわめて重要です。
単に怪獣が日本に現れた、というだけの話にもかかわらず、冒頭から緊張感が持続し、気づいたら「完」の文字が出るという、途中まったくだれることない、見事に練り上げられた脚本。
また、3.11や9.11を経験したあとでは、まさしく日本に怪獣が現れたらこうなるであろうというリアリティがとてつもなく、これは当時の制作者の意図をはるかに超えているように思います。
もちろん、ほかにも「特撮の撮影現場の熱気にインスパイアされた」という音楽や、出演者の存在感(中山忍がかわいすぎ、カッコよすぎ)など、特筆すべきポイントはたくさんあります。
とくに特撮好きでなくても、老若男女楽しめる娯楽映画として、おすすめしたい傑作のひとつです。
では、『2』も『3』も引き続き鑑賞していきます。
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