『ファインディング・ニモ』(映画)──CG技術に頼ってない

奇しくも『ディー・プルー』に引き続き、海で暮らす生き物たちを題材にした作品の批評となった。

かたやドキュメンタリー、かたやCGアニメ。両極端の方向性を持った2作品ながら、目指すところは同じだ。

つまり、映像としていかに魅力的に見せるか、映画としていかに面白く作るか。

映画作りにおいて、素人でも知っている当たり前のセオリーを2作品の制作陣は強烈に意識しているということだ。

『ファインディング・ニモ』で言えば、世界トップレベルのCGの技術を映すだけでも魅せることはできただろう。

しかし、スタッフはそれだけを拠り所としない。

練り込まれた脚本、小気味のよい演出、魅力あふれる登場キャラクターたち。

実写だとか、CGアニメだとか、製作費がいくらかかったとか、どんな役者が出演しているかとか。もはやエンターテイメント作品を語る際にそんなものは瑣末な要素にすぎない、と思わせるほどのパワーを持った作品である。

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