伝説の劇団「カコスコ」の公演から、名ぜりふを紹介していくシリーズの第2弾。前回と同じ「年中無休」からのひとこまです。
社員の保坂が仕事をするかたわらで、社長の高田が「長髪・ギター・バッグ」の姿で、“岡林”と称して歌っています。
保坂は仕事の邪魔をしないよう頼みますが、高田は気分が落ち込んでいるので歌でも歌わなければやっていられないというのです。 そこで保坂は高田に悩みを打ち明けるよう話します。
保坂「どんな悩みにしろね、人間の悩みなんつーのはたいしたことないんですよ」
高田「そう?」
保坂「そうですよ。人間なんてね、この大宇宙に比べたら、もうこんなちっぽけなものなんですから(略)人間の一生なんてね、この大宇宙の時の流れに比べたら、もう瞬きするより短いものなんですから。そんなね、くよくよ悩んでいる暇があるんだったら、どんどんどんどん前向きにいかなきゃ」
意を決して高田が告白した内容は、「給料が遅れる(ひょっとしたら出ないかも知れない)」というものでした。
でも保坂は怒るに怒れません(なにせ宇宙は広いですから)。
もちろん、カクスコの公演ですから、ここは笑うところです(前回も述べたように、文字にすると面白さは消えてしまうのですが、場内は爆笑です)。
笑えるか笑えないかは重要ではなく、注目したいのは、一種の“ギャグ”として保坂が口にしている「人間なんてね、この大宇宙に比べたら、もうこんなちっぽけなものなんですから」というセリフです。
心が正常なときは、ギャグにしか聞こえないセリフも、ほんとうに心が沈んだときに思い出すと、「自分の悩みは この大宇宙に比べたら、もうこんなちっぽけなもの」と思えてきて、救われることもしばしばあります。 予想以上に効果てきめんですので、ぜひみなさんもお試しください。
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