『ソウ2』(映画)──そもそも別の映画だったという事実をどう評価するか

「なぬ? 『ソウ』の続編? そんなもん、作れるんかいな」というのが、予想をはるかに越える早さで公開されたこの映画の存在を知ったときの感想だ。

前作は、博打のようなワン・アイディアが最大の魅力であり、二番煎じなど絶対に許されぬ作品だ。とくに残された謎があるわけではないし……というより、物語のなかで、謎がすべてきれいに解ける点が前作のキモであった。 だから、無理。続編なんて。そりゃ、どんな出来でもいいから、とにかく作ってしまえ、ビジネス、ビジネス、というなら物理的には可能だろうけどさ。

……と、あまり期待せずに観たのだが、これがなかなか面白かった。たしかに、前作には敵わない。敵わないが、なかなか健闘している、と思う。

前作と同じようなものを作っても、前作を越えるものはできない、ということを制作者はよく心得ていたのだろう。実際、この続編の脚本はもともと別の映画のものだった。演出や美術などに『ソウ』らしさを加えているため続編に見えるが、本質的には別の映画なのだ。

別の映画なのだから、この映画から得られる満足感(の質)が前作と異なるのは当然。そう思えば、ホラー映画としては佳作と言えよう。最後のドンデン返しも良かった。

「ジグソウはいつも最前列にいる。」というコピーが忘れたころに効いてくるのも凄いぞ。

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