〈サラリーマンの昼食(サラメシ)から、働く人の今を見る〉というのが番組のコンセプト。
〈食〉というのは人間の基本的な欲求のひとつであるからして、それを扱った“グルメ番組”はまさに“鉄板”。だから、ついついチャンネルを合わしてしまうわけです。
──というのはあくまで“企画書”上の分析で、実際に番組を見てみると、たしかに“グルメ番組”的な要素はあるものの、そしてそれも大きな惹きのひとつになっているものの、番組の本質は〈職業紹介〉にあったのです。
〈街で働くあの人は、どんなメシを食っているのか〉という問いかけは、この番組においては〈あの人はどんな仕事をしているのか〉と同義です。
メニューやレシピを詳しく紹介するわけではないので、食欲というよりは、むしろ“のぞき見”の欲求を満たしてくれる番組なのです。
航空機のパイロットや豪華客船の船長の〈サラメシ〉も登場しますが、町工場で働くおばさんなど市井の人のお弁当も扱います。
〈働く人〉という意味で、職業、年齢、性別は無関係。すべての人は平等、公正。
そのことを再認識させてくれるたいへん意義深い番組であると言えます。
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