『ブラインドネス』(映画)──他の作品が避けてきた描写に真摯に取り組んだ姿勢を評価したい

「主人公を除く全員の目が見えない」という設定は新しいものの、描こうとしていることは、実はありふれたものである。

ただ、このような状況になったときに当然起こりうる問題を、他の作品がうまくごまかしたり、絶妙に回避してきたのに対し、この作品では、真正面から真摯に描いていて、そこがすばらしいと思う。どのように物語を展開するか、いくつか選択肢があるなかで、実に的確なものを採用している。

この制作姿勢に注目したい。

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