いささか時機を逃した感もあるけれど、せっかく買ったので。
CMでチラッと流れるPVを観たときは「なんだこりゃ?」と思っていたが、きちんと鑑賞してみると、それほど悪くない。
しかし、「ごまっとう」という企画が今後どうなっていくのかは知らんが、その第1弾シングルとしては、やはり「なんだこりゃ?」という印象は否めない。
「ごまっとう」の基本コンセプトは、このDVDを観るかぎり「クールな女たち」だろう。だから、この作品における3人には全く“温もり”が感じられない。
そこまではいい。それが制作者の意図だろうから。
しかし、その“温もり”のなさが、実は制作者の意図を越えているのではないかという疑念が湧いてくるのだ。
たとえば、後藤真希が携帯のメールを打っているところへ、藤本美貴がパラパラと飴を落とし、いたずらっぽく微笑むという場面がある。
これがまず恐ろしい。
制作者の意図としては「藤本の茶目っ気」を表現したいのだろうが、この作品の全編に漂う女3人の非情な人間関係を象徴しているかのようだ。
この3人が一緒にいるのは、犯罪の共犯者だからとか、家賃を3等分をした方が経済的だからなどといった[注]、純粋に仲の良い親友同士だからという以外の理由が存在するような気がしてくるのだ。
もちろん、個人的にはこういう世界も嫌いではない……というより大好き。しかし、あまりに期待とは異なった展開に違和感を禁じえない。
それにしても、「ごまっとう」は今後どうなっていくのだろう?
[注]実際には3人が一緒に暮らしているという設定ではなさそうだ。
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