『g@me.』(映画)──東野圭吾のテイストを忠実に再現

「妾の子供ゆえにすさんだ性格」というキャラクターを演じる仲間由紀恵を見て、「なんか品がありすぎてリアリティがないな」と思いながら見ていると、終盤しっぺがえしを食らう。「品」の良さは仲間由紀恵の計算だったというわけだ。ストーリーよりもそっちの方がびっくりだ。

東野圭吾の作品はほとんど読んでいるつもりだったが、この原作は読んだことがなかった。しかし、物語の展開をただ追うのではなく、“犯人”と“人質”の微妙な関係へ焦点が移っていくあたり、「きっと原作のテイストもこんな感じなんだろうな」と思わせる作りがいい。

決して重すぎず、かといって軽薄でない。東野圭吾の持ち味を忠実に再現した映画だと言える。

関連記事

コメント

  1. 一人笑み

    もともと邦画は好まないのだけど・・
    予告を見ていておもしろそうだったのでレンタルしました。。
    『g@me.』
     ←storyはこちら
    ラブサスペンス 仲間由紀恵 藤木直人と主演
    結構 頭を使うストーリーで、
    謎を解いては納得し…

CAPTCHA


こちらの記事もどうぞ

  1. 後藤真希『シングルVクリップス(1)』(DVD)──やってることは派手なのに表情は淡泊

  2. 【戦争と平和】『バトル・ロワイアル』を見ながら〈集団安全保障〉を考える

  3. 『キル・ビル Vol.2』(映画)──「長いひとつの映画の後半部分」という側面をどう見るか

  4. 〈政治〉と〈政局〉はちがう──アジェンダ・セッティングのこと

  5. 『サイレン ニュートランスレーション』(ゲーム)──傑作ホラーゲームの背景に見え隠れする“さびしさ”

TOP