映画作りに熱中する子どもたちが撮影中、軍隊の貨物列車の脱線事故に遭遇。カメラのフィルムを現像してみるとそこに映っていたものは……?
──と、あらすじを書いているだけで、“絵に描いたような”“典型的な”“ありふれた”モンスターもの、パニック映画の匂いが漂ってきます。
実際、目の前で展開するのは、まさに1970〜1980年代、子どものころに見た「モンスター映画」「パニック映画」でした。スクリーンからはどこか懐かしい感じが立ち上ってきます。
つまり、古きよきあの時代の映画へのパロディ、オマージュとして作られている映画──のように思えます。
しかし、物語が進むにつれて、これは懐古趣味で作られたものではなく、「現代の新しい映画」を見せようとしていることに気づきました。
たしかに、表面的には往年の映画への憧憬にあふれています。
しかし、「人間ドラマを描き出す」という映画の持つ表現の本質において、一本芯を通していることがわかります。
ともすれば“絵に描いたような”“典型的な”“ありふれた”映画に陥りがちなリスクをあえて冒し、ひねりのない直球勝負、王道の作品作りに果敢にチャレンジした制作姿勢に好感が持てます。
だから、われわれが「見たかった映像」「心ゆさぶられたかったドラマ」「浸りたかった世界観」が、期待を裏切ることなく、スクリーンに展開していきます。
「昔、たしかにこういう映画が好きだった。そして今でも大好き」という事実を再確認できる幸せを噛みしめることができる映画といえます。
まさに、レンタルDVDではなく、映画館で見てよかった映画。それは、大きなスクリーンで(それこそ3Dで)迫力の映像が楽しめるからではありません。もうただ純粋に高いお金を払う価値のある映画だからです。
ところで、日本語吹き替え版で「ピカイチだぜ」となっていたセリフは、英語では何と言っているのでしょう?
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- 『スーパー8』──昔のパロディでもオマージュでもない現代の新しい“ピカイチ☆”映画だ
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