『バイオハザードIII』(映画)──ありふれたモチーフを上手く料理できなかった

近所のスーパーで買ってきた食材でも、一流の料理人なら最上級の御馳走が作れるように、ありふれた題材を扱っても、優れたクリエイターなら、とびきりの娯楽映画を作ることができるのは『バタフライ・エフェクト』が証明している。この『バイオハザードIII』に登場する“食材”は、「世界崩壊後の荒野」「マッドサイエンティストの愚行」「危機的状況における超能力の発現」と、「食べ飽きた」ものばかり。誤解を恐れずに言えば、「ゾンビ」さえも、手垢のついた題材なのだ。かように「駄作」の伏線があちこちに仕掛けられている作品なのだが、中盤のそれこそ「危機的状況における超能力の発現」までは期待が持てた。しかし、案の定、以降はなんとも締まりのない展開になってしまっている。「それでも『バタフライ・エフェクト』の制作陣なら、それなりに面白い作品に仕上げたかもしれないなあ」と思わせてしまうところは、映画としては非難に値しよう。

バイオハザードIII – オフィシャルサイト

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


こちらの記事もどうぞ

  1. 『777─Best Of dream─』(CD)──ボーカリスト間の落差がさらに際立つ予想通り(?)の仕上がり

  2. 【字幕実況】アーシャといっしょにモンスターワールドIV[05]

  3. お正月は暇なので「戦争と平和」について考えてみた──2日目:『サイレン』

  4. モモちゃん引退(;ω;)

  5. 【声優学入門】「ルパン三世」新キャスト──山ちゃんが一番違和感があった理由とは?

TOP