『ソウ4』(映画)──『ソウ』の続編の制作は穴の空いたボートで海を渡るようなもの

シリーズ第1作目と比べて「どうこう」言うことはしない。言いたくなる気持ちはわかる。わかるけども、続編の制作は、作り手からすれば、穴の空いたボートに乗っているようなもの。出来栄えが悪くなっていくのは、シリーズものの宿命だ。

いかに沈没せずに、陸にたどり着くか。沈没さえしなければよいではないか、というのが、『ソウ』シリーズに対するこのブログの鑑賞姿勢だ。

『2』が第1作目にあった〈ゲーム性〉、『3』が〈残虐性〉に焦点を当てているとすれば、本作でフィーチャーされているものは何か。

それは、世界観、より具体的には〈登場人物〉だろう。

ただ、このシリーズ、「ジグソウ」のインパクトが強すぎて、他のキャラクターのことはまったく印象に残っていない。だから、この『4』で制作者がもっとも楽しんでほしいと思っている部分を味わうのが難しい。

本作の鑑賞前に予習をしなかったこちらも悪いのかもしれないが、「予習」を義務づけられるというのも窮屈な話ではある。

〈ゲーム性〉や〈残虐性〉は、これまでより明らかに低下していることも考えると、全体的にはやはり相当「ボート」は沈んでしまっていると言わざるを得まい。

ただ、「沈没」まではしていないとは思う。誰もが期待する〈どんでん返し〉も、ややアンフェアな観があるが、このシリーズならば、これくらいの逸脱は許容してもいいのかもしれない。

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