のび太くん、のび太くんじゃないか!

見送りや別れ際のあいさつに「気をつけてね」「気をつけて、いってらっしゃい」
というのがある。
よくよく考えてみると不思議なことばだ。いったい、具体的に何に気をつければいいのだ。
似たような言葉に「忘れ物ない?」がある。
忘れ物は忘れているからこそ忘れるのであって忘れていないなら忘れないのだ。
もちろん、これは詭弁である(「相」aspectとかの問題になるんスかね)
「いつでも遊びに来てください」というとき、ほんとうに「いつでも」いいのか。夜中の3時とかでも? んなことはあるまい。
これといっしょで「気をつけてね」は単なる挨拶、社交辞令だと思っていた。
つい最近までは。


ある日、道を歩いていると、突然「ごふっ」と音がした。
ごふっ。……なに?
音のしたほうを見ると、電柱のそばに男が立っているのが見えた。
男の顔は少しゆがんでいるように思える。
状況から察するに、歩いていて電柱にぶつかったようなのだ。
道を普通に歩いていて電柱にぶつかる男。
私の知る限り、それはのび太くんしかあり得ない。
最初、男は酔っているのかと思った。
しかし、実際はそうではなく、ケータイを見ながら(操作しながら)歩いていたようなのだ。
そら、ぶつかるわな。
電柱にぶつかる程度で済んだからよかったものの、この調子では赤信号も平気で渡りかねない。
この瞬間、「気をつけてね」は単なる挨拶のことばから、現代人が自分自身や他人を生命の危険にさらさないために厳守すべき社会的規範へと昇華したのであった。
といったわけで、ほんと、みなさんも「気をつけてね」(◎´∀`)ノ

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