突如、壊滅した日本。修学旅行中に悲劇に遭い、奇跡的に一命をとりとめた高校生の男女が一路、東京を目指す。死の灰(?)が降り注ぐ壊滅後の日本を表現した映像が素晴らしく、このような画面が日本映画として展開することに感慨を覚える。脇を固める配役もいいし、主役二人の表現力もまずまずと言えるだろう。しかし、良くも悪くも日本のクリエイターにありがちな「冷酷な視点」が物語の“温度”を下げている点にいささか不満が残る。絵に描いたような王道の映画作りをしたくないという制作者の意図なのかもしれないが、絶望的な状況だからこそ、『バトルロワイアル』のように、熱いものを映画から受け取りたい。
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