西澤保彦『殺す』──どうしてこんなトリッキーなことするのかなあ

……というのが読後の感想(ファースト=インプレッション)。

女子高校生の連続殺人事件。発見される遺体はすべて全裸。性的暴行の痕跡はないが、なぜか靴下だけが全員持ち去られている──。

全体のテイストは絵に描いたような警察モノ、オーソドックスな推理小説。『収穫祭』と比べれば強引さはあまりないので、「犯人の動機は?」「真犯人は?」といった疑問を惹きにした、ふつうのミステリーとして十分読めるものになっています。

それなのに、なぜか“イカれた警官”という要素が入ってきて、物語に妙な色がついているのがこの作品の特徴です。

そこが西澤保彦らしさ、ということでしょうか。

「どうしてこんなトリッキーなことするのかなあ」は今回の場合は非難ではなく、賛辞として受け取っていただければと思います。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


おしらせ

現在は〈ぎゃふん工房の作品レビュー〉gyahunkoubou.comにて更新しています。

こちらの記事もどうぞ

  1. BON-BON BLANCO『BEAT GOES ON』(CD)──dreamとBON-BON BLANCOの奇妙な関係──極めて私的なもの

  2. dream『dream live 2002“Process”』(DVD)──自らの世界観を体を張って表現した麻衣ちゃん最後の晴れ舞台

  3. 貫井徳郎『乱反射』──読後にどう受け止めたらよいか困惑する

  4. ゾンビに人権はあるか?[1]──『バイオハザード4』から〈真実〉を見つける

  5. 『荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論』──ジョジョ・マニアは共感できることしきり

TOP